全国連のつながりは宝!この宝を今後どう活かすかが問われている
たくさんおいでくださり、ありがとうございます。先日、全教の委員長もしていた松村忠臣さんが亡くなった。「あの人に会っておきたい、このことを聞きたい」ということがあれば、即実行しないと後で後悔しないといけないことになる。そういうことをここ数ヶ月でつくづく経験した。
全国連も一つの生きものみたいなもの。阪神淡路大震災の年、全教の教育研究集会が大阪であり、その分科会の共同研究者をしていた時、弟からおやじが亡くなっていると電話が入った。人生何が起こるかわ からない。そういう流れの中でこの会が誕生し、つどいも 25 回を数えることになった。
そういう時期にあたって、政治では教育機会確保法案が出された。別名『不登校対策法案』みたいななもの。法律で不登校・登校拒否の子どもの扱い方を決めている。その決め方が性急なやり方だったため、もっと慎重にしてほしいと意見してきた。 全国連とは不思議な組織。例えば体の組織にしても最初からどんな臓器になると決まっているのでは なく、でき上がっていく中で役割が決まっていく。
全国連も同様 で、この実行委員会も自発的にそれぞれが融通をつけながら運営 している組織。僕は五重塔のような組織と言ってきた。五重塔は落雷などで焼失することはあっても、地震大国の日本で倒れたことがない。それは芯柱がしっかりしてあとは柔軟に揺れ動くから
不登校は何故増え始めたか。1973 年のオイルショック以降の受験競争、競争原理が学校を支配した。 そういう中で、高度経済成長の時代から、教育、学校はそれを支える人材養成の方に曲がっていった。今はもっと曲がっている中で学校へ行きにくい子が出て問題提起している。そのことは一見マイナスに見 えながらも新しいものを生み出すこれからを変える力を持っている。揉まれてすったもんだして、普通の 価値観から解放された大人達もそう。全国連のつながりは宝、宝も生きもの。この宝を今後どう活かすか が問われている。
登校拒否・不登校問題全国連絡会世話人代表 高垣忠一郎